ショートステイのサービス内容について徹底解説
介護をしている人が「急に予定が入った」「体調が悪くなった」「たまには1人になりたい」など、様々な理由で介護ができなくなる時があります。そんな時は、「ショートステイ」というサービスを利用できます。
ここでは、ショートステイでどのようなサービスが受けられるのかをご紹介します。
ショートステイのサービス内容は2種類に分けられる
ショートステイは、日常生活の介護全般をサポートする「短期入所生活介護」と、医療的な部分で管理が必要となるサポートをする「短期入所療養介護」の2種類に分けられます。どちらとも、「介護保険内」でショートステイを利用するのであれば、自己負担1割にて介護サービスを受けることが可能です。
ショートステイサービスを実施している主な施設は以下のとおりです。
*短期入所生活介護:有料老人ホーム、特別養護老人ホームなど福祉施設
*短期入所療養介護:病院、介護老人保健施設など
なお、ショートステイを提供する施設では、「介護度」により利用できる日数が「連続30日まで」という決まりがあります。
短期入所生活介護のサービス内容:食事・入浴・排泄などのサービスを受けられる
短期入所生活介護のショートステイの場合、要介護者(利用者)が数日~1週間、施設に入所をします。その中で、「食事・入浴・排泄・機能訓練」などのサービスを受けることが可能です。1日の流れは以下のようになっています。
朝:モーニングケア、排せつ、着替え、朝食、レクリエーションなど
昼:昼食、レクリエーション、おやつなど
夜:夕食、歯磨き、就寝など
短期入所療養介護のサービス内容:リハビリテーション・医療などを受けられる
短期入所療養介護のショートステイは、医療に関する部分が強いのが特徴で、リハビリテーションや医療のサービスを受けることができます。要介護者が短期入所療養介護のサービスを受けたことで、在宅復帰をすることもあります。ちなみにこちらのサービスは「医療系介護サービス」です。
では、1日の流れとして、どのようなサービスを行っているのかご紹介します。
朝:モーニングケア、朝食、集団体操、個人のリハビリ、健康チェック、入浴、など
昼:昼食、医師の定期健診、個人のリハビリ、おやつ、レクリエーション、など
夜:夕食、口腔ケア、義歯洗浄、就寝、など
短期入所療養介護では、医学管理と看護を軸として様々なサービスを提供していますので、短期入所生活介護とはまた少し違った部分があります。
次のようなサービスも行っています。
短期入所療養介護で受けられるサービス
*病状チェックと療養上のお世話
病状などの診断、服薬の指導、インスリン注射の管理、在宅では難しい検査や注射、投薬や処置など
*リハビリテーション
言語聴覚士、作業療法士、理学療法士などによるリハビリやマッサージなど
*医療機器の交換や調整
装着された医療機器などの調整・交換
*認知症患者の対応
認知症患者のケアや日常生活に支障がある行動や症状などをサポート
*体調が急変したときの対応
施設の医師の判断での協力医療機関に診療依頼
*その他緊急時の受け入れ対応
家族が急な予定や体調の急変で介護ができなくなったときの利用者の受け入れ
*ターミナルケア
終末期の利用者の対応と看取り
ショートステイで介護を受ける人も介護をする人も安心して生活できる
被介護者は、介護をしてくれる人がいなくても、身の回りのことや健康状態の確認などをしてもらえるので、安心した状態で生活することができます。
介護者は、どうしても避けられない予定などがあり、被介護者を連れて行くことができない場合や、介護からたまには離れたいと感じた時などに、心身共に安心して被介護者を任せられるのが、ショートステイの大きな利点となります。
このように、ショートステイを活用することによって、介護を受ける人も介護をする人も心身ともに安心して生活できるようになります。デイケアや訪問サービスを利用している方は、それらを組み合わせながらショートステイを利用してみてください。