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イライラよりイキイキ介護に~アンガーマネジメント~

アンガー南区役所講演会
令和元年11月12日南区南部いきいき支援センター主催「下半期認知症の方を介護する家族等支援事業」で弊社提携の講師、澤田慎一郎様によるアンガーマネジメントの講演が開かれました。
こちらでは講演の内容を少しだけご紹介させていただきます。
又、アンガーマネジメントの講演をご希望される場合はお気軽にお問い合わせください。

皆さんはアンガーマネジメントを知っていますか?

介護をしているとイライラすることやストレスを抱えてしまう方が多くいます。
アンガーとは怒り、マネジメントとは後悔しないという意味です。
アンガーマネジメントは自分や他人の怒りに振り回されず、『怒りを上手付き合う』ことで快適な生活やより良い人生を目指していこうとするための一つの手段になります。
しかし、怒らないことが正しいという事ではありません。
怒る必要があることは上手に怒り、怒る必要のないことは怒らないようになる事が大切です。

怒りの生まれるメカニズム

まず、怒りと上手に付き合うためには、なぜその感情が生まれるのか、その原因を知ることが重要です。
そもそも怒りとはなんでしょうか?
怒りとは何らかの要望を表現するための方法の一つです。
怒りは『第二次感情』だと言われています。怒りの下には、寂しい・不安・苦しい・嫌だ・後悔・罪悪感・つらいなどの感情を「わかってもらいたい」という第一次感情が存在します。
その第一次感情に気が付けるようにトレーニングするようにしましょう。
又、怒りは伝染すると言われていて、怒りを抱えている人は周囲の潜在的な怒りも目覚めさせてしまいます。身近な人に対しては怒りがより強くなってしまう性質もあるため注意しましょう。

介助者に知っておいていただきたい怒りの性質

高いところから低い所へ流れる

親から子へ、夫から妻へ、介助者から要介護者へなど怒りは家庭内での力関係に影響されます。立場の強いものから弱いものへ怒りは流れていきます。

身近な対象ほど強くなる

自分の身近な存在、子供や夫、高齢の親には強く出る傾向があります。基本的に「他人と過去は変えられない」と言われていますが、身近な存在には、自分のことを理解してもらいたい。自分が働きかければ何か変わるのではないか?という淡い期待を持ってしまい、結局は変わらなく、イライラし怒りに繋がることになります。認知症の家族を介護をしている場合、病気だと理解はしていても「私の親がこんなことをするわけない」「私が言えば親も落ち着いてくれるかも」という期待を少なからず抱いてしまい、結局は効果がなく、「こんなに言っているのになんで!?」「娘の私がいってるのに!!」と怒りの感情が生まれてしまうケースもあるため注意しましょう。

矛先を固定できない

経験のある方が多いと思いますが、いわゆる「八つ当たり」と言われるものです。怒りの感情はいったん持ってしまうと関係のない人にも当たってしまう事があります。特に身近な人には気を許してるため八つ当たりしやくなってしまいます。何か嫌な事があり、怒りの感情をコントロールできずにいるときに、要介護者のちょっとした失敗や訴えに対して対応の口調がきつくなってしまったという経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

伝染しやすい

家庭内や職場内のような閉ざされた空間で一人がイライラしていると、なんだか周りまでイライラしてくることがありませんか?怒りは人に伝染しやすく、理由は分からないけど自分もイライラしてしまう。ということが起こるのです。

エネルギーになる

怒りはマイナスだけでなく、プラスのパワーとしても大きなパワーを持っています。
怒りをパワーに変えて成功している人はたくさんいます。
発明王のエジソンはたくさんの失敗という逆境をバネに発明を完成していきました。豊臣秀吉は農民であることに諦めず、逆境をバネにして下克上を果たしました。子供の頃、試合に負けて悔しくて一生懸命練習したことはありませんでしたか?これは悔しさや怒りパワーをプラスエネルギーとして上手く使えている例です。怒りを「なにくそ!!」というプラスエネルギーとして上手く使うことで物事を達成する大きな力になります。怒りに負けるのではなく、原動力として怒りのパワーを活かすことで物事を達成する大きな力となります。

問題となる4つの怒り

強度の高い怒り

一度怒り出すと気が済むまで全力で怒ってしまう、周囲のことも気にせずに大声で怒鳴る、相手が反省している様子でもとことん怒る。

持続性のある怒り

いつまでも怒りを忘れられず、根に持つ。思い出して怒りを再燃させてしまう、怒りを通り越して恨みや憎しみに凝り固まってしまうこともある。

頻度の高い怒り

しょっちゅうイライラし、常に怒っている人だと思われるくらいに頻繁に怒ってしまう。カチンとくることが多い。

攻撃性のある怒り

他人を傷つける、自分を傷つける、モノを壊すなど。

怒りの勢いに任せて相手攻撃してしまうことがあればそれは虐待です。暴力を振るわなくても相手が傷つくような嫌味を言うなど言葉による精神的な虐待もあるので、注意しなくてはいけません。怒りすぎに悩む人は、怒ることと怒らなくていいことの区別がつかず、怒る必要のない場面で怒っている可能性も高いです。怒りを逃がすテクニックや怒りを身に着け、冷静さを取り戻し、不適切な対応を回避できるようにしましょう。

怒りを逃がすテクニックを習得して介護中の衝動の怒りをコントロール

怒りはすべての人に備わった感情の一つです。そのためなくすことはできません。しかし、不適切な怒り方はトレーニングで改善できます。怒りによる衝動は長くは続きませんが、その時反射的な行動に出てしまうと、介護者を傷つけたり家族など周囲からの信頼を失ってしまう危険があります。そこで怒りによる衝動に対して6秒間やり過ごすことを推薦しています。怒りが完全に消失するわけではありませんが、冷静さを取り戻し、不適切な対応を回避することができます。介護では反射的に怒りを返さないことが大切になってくるため、怒り対処する目安として「6秒間」を意識していおくことが大切です。イラっとしたら、グーパー体操!その怒りを握りつぶすように手を握り、怒りを放つようなイメージでパッと開く。手を動かすことで怒りから意識をそらしやすくなります。又、怒っていると表情が険しくなります。意識して降格を上げて笑顔を作ってみましょう。フェイシャルフィードバック効果といって笑顔を作ることで脳からポジティブな気分になると指令が出るとされています。もしも、その場ですぐに怒りを鎮められそうにない時は、いったんその場を幅れて冷静になるという方法もあります。介護の場面では「ちょっと確認をしてきます」と伝え距離を置くという方法も良いでしょう。怒りの感情を抱いていると不適切なケアを引き起こす危険性があります。自分に合った怒りを逃がすテクニックを身につけて、怒りと上手に付き合っていきましょう。

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