高齢者を支える地域密着型サービスとは？サービスの内容と種類を解説

住んでいる地域で必要な介護が受けられる「地域密着型サービス」

地域密着型サービスは、現在、増加している独居高齢者、認知症高齢者、要介護高齢者の方など、介護が必要となった場合でも、以前から住んでいる地域で生活を続けていけるよう、導入された介護サービスです。

地域密着型サービスでは、地域の事情に詳しい、市区町村が監督を行い、介護事業所を決定します。また、小規模な介護施設や、顔なじみのスタッフから介護、看護を受けられようになっており、自宅でもサービスを受けられるのが地域密着型サービスの大きな特徴です。

地域密着型サービスを受けるために必要な3つの条件

地域密着型サービスを利用できる対象者は決まっており、その対象となる条件は3つあります。

＊1. 原則65歳以上(40〜64歳で特定疾病により、要介護認定を受けている方であれば、対象に入ります。)
＊2. 要介護認定を受けている方(介護度により、利用できるサービスが異なります。)
＊3. 原則として、サービス事業者と同一の市町村に住民票を有する者

上記の3点が、対象の規定となっています。

地域密着型サービスの代表的な8つの種類

地域密着型サービスには、いくつか種類があります。
今回は、8つの種類について紹介していきます。

1. 小規模多機能型居宅介護

小規模多機能型居宅介護は、利用者が在宅での生活が続けられるようにサポートする小規模な施設を利用しながら、行うサービスです。小規模施設への通いを中心に行い、必要に応じてスタッフが利用者の自宅を訪問したり、利用者が施設に泊まることもできます。
利用できる施設は1ヶ所ですが、顔なじみのスタッフの方による介護を受けられることができるので、安心感があります。

2. 看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)

小規模多機能型居宅介護のサービスに訪問看護が加わった複合型サービスです。
看護師が配置され、医療ケアを受けられることができますが、要介護の方は利用することができません。

3. 定期巡回・随時対応型介護看護

24時間体制で訪問介護、訪問看護を行うサービスです。
トイレの手伝いなど、日常的な行動のサポートを行う「定期巡回」と、利用者の緊急時に合わせて訪問を行う「随時対応」があります。
夜間対応型訪問介護というサービスがあり、このサービスでは、定期巡回・随時対応型介護看護のサービスが夜間のみ受けられます。

4. 地域密着型通所介護

地域密着型通所介護は、定員18人以下の小規模なデイサービスで、平成28年に地域密着型サービスに移行されました。食事や入浴、レクリエーションなどを、施設運営時間である、日中の時間帯の中でサービスを受けることができます。

5. 認知症対応型通所介護

認知症高齢者の方が対象のサービスです。サービス内容は地域密着型通所介護と似ていますが、認知症の方に適した介護サービスを行います。
認知症の方、1人1人に対しての介護を手厚くするため、利用定員は12人までとなっています。

6. 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

認知症対応型通所介護と同様、認知症高齢者の方が、対象となるサービスです。
認知症高齢者の方、5〜9人で共同生活をしながら、食事や入浴の介護や機能訓練を受けることができます。

7. 地域密着型特定施設入居者生活介護

利用定員30人未満の小規模な介護専用の有料・軽費老人ホームで、食事や入浴の介護や機能訓練を受けることができるサービスです。
要支援の方は、利用することができません。

8. 地域密着型介護老人福祉施設

要介護者を対象とする、利用定員30人未満の小規模な特別養護老人ホームで、食事や入浴などの介護や機能訓練を受けることができます。

地域密着型サービスは今後さらに欠かせないサービスに