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親が要介護状態になっても介護離職をしないためのポイント!

日本の人口は近年横ばいであり、人工の減少局面を迎えています。2060年には総人口が9000万人を割り込み、高齢化率は40%近い水準となると推計されます。
要支援・要介護の認定者数は、2014年時点で586万人、軽度の認定者の数の増加率が大きく、近年増加のペースが再び拡大しています。65歳以上の高齢者数は、2025年には3,658万人となり、2042年には3,878万人とピークを迎える予測です。
また、75歳以上の高齢者の全人口に占める割合は増加していき、2055年には25%を超える見込みとなっています。要介護者の原因疾患について1番多いのは脳血管疾患ですが、2013年頃からは認知症が原因疾患になった方が増えてきています。

介護が必要になったときどうしたいか

本人の希望

  • 「家族に依存せずに生活できるような介護サービスがあれば自宅で介護を受けたい」46%
  • 「自宅で家族の介護と外部の介護サービスを組み合わせて介護を受けたい」24%
  • 「有料老人ホームやケア付き高齢者住宅に住みかえて介護を受けたい」12%

家族の希望

  • 「自宅で家族の介護と外部の介護サービスを組み合わせて介護を受けさせたい」49%
  • 「家族に依存せずに生活できるような介護サービスがあれば自宅で介護を受けさせたい」27%
  • 「有料老人ホームやケア付き高齢者住宅に住み替えて介護を受けさせたい」5%




上記の結果から本人も家族も住み替えるのではなく、「自宅で介護を受けたい、受けさせたい」という希望が多いことがわかります。
しかし、介護者が働いている場合、介護と仕事の両立ができず、介護離職につながることも多くあります。2016年から2017年までに介護・看護のために離職した人は男性2万4千人、女性7万5千人の9万9千人である報告されています。介護離職をすると介護者の収入が減少し、好きな仕事、やりがいのある仕事を続けられなくなり、介護に掛かりきりとなることで自分の自由な時間が確保できなくなります。
また、要介護者を看取った後の自分の人生の方が長く、介護のため離職して以降、年齢を重ね長年働いていなかった人が再就職することは難しく、経済的にも厳しくなります。

介護離職をせず、仕事と介護を両立するためのポイント

職場に「家族等の介護をしていること」を伝え、必要に応じて勤務先の「仕事と介護の両立支援制度」を利用する

介護をしていれば通院の付き添いなどで月1回ぐらいは2時間程遅れて出社することや、要介護者の急な体調不良で仕事を休まなければいけなくなるということも起こります。
その時に遅刻や休暇が介護を理由としたものだとわかっていれば、お互い様ということで上司や同僚の協力も得られやすくなるでしょう。
また、勤務先には育児・介護休暇法に基づいた介護休業・介護休暇が整備されています。
勤務先によって制度の詳細は異なりますが、必要に応じてこれらの制度を上手に利用しましょう。

介護保険サービスを利用し、自分で「介護しすぎない」

介護にはかなりの時間と体力・精神力を要します。
そのため、すべてを自分で行っていると介護うつ状態となってしまう可能性もあります。
また、働いている時間は介護ができず、自分だけで介護をしようとすると介護のために働く時間を短くしたり、働くことを諦めなければなくなることもあります。
要介護認定を受ければ介護保険サービスを利用できるようになるので、ケアマネージャーに要介護者にあったケアプランを作ってもらい、介護サービスを利用しましょう。

ケアマネージャーを信頼し、「なんでも相談する」

ケアマネージャーは介護の方針を定めたりサービスの内容・費用などの計画を立てる専門家です。要介護者と家族の希望を組みながらケアプランを作成してくれます。介護ニーズや自身の仕事状況の変化が起きた場合には見直しも可能なので、ケアマネージャーに都度相談しましょう。悩みや不安が生じたときにケアマネ―ジャーに電話をかけても良いですし、最近は時間を気にせずに連絡が取れるメールを利用するケースも増えています。
介護保険サービスを利用していれば、月に1回以上要介護者の自宅を訪問することが義務付けられています。その時であれば直接会って話すことができるので、そのタイミングで相談するのも良いでしょう。

日頃から「家族や要介護者宅の近所の方々等と良好な関係」を築く

元気なうちから介護が必要になったときのことを話し合っておくことが大切です。嫌がる両親もいるかもしれませんが、正月やお盆などみんなで集まる機会を利用するもの良いでしょう。自身や配偶者の父母、子供、兄弟姉妹、要介護者の近所の方々等と良好な関係を築くため、日頃から積極的にコミュニケーションをとっておきましょう。
また、通院・入院、介護サービスの利用には費用が掛かります。これらは要介護者の貯金や年金で賄うのが基本となります。要介護になってから焦ることのないように介護保険証の場所、銀行の通帳・印鑑の場所、生命保険への加入の有無や加入者書の場所を把握しておくことも大切です。

介護を深刻に捉えすぎずに、「自分の時間を確保」する

自分の好きなことを我慢したり、介護を深刻に捉えすぎないことが大切です。
1人で抱え込み、介護のことばかり考えていると、疲れがたまり悲観的になり、介護うつの状態になる可能性もあります。介護者にも「自分の人生」があります。
自身の生活や健康を第一に考え、介護サービスやほかの家族等に助けを求めることも大切です。自身の仕事が休みの日に介護サービスを利用して息抜きの時間をつくったり、時にはほかの家族にすべて任せてしまうというのも一つの選択肢です。

まとめ


介護は突然始まりますが、終わりが見えません。
しかし、要介護者を看取った後の自分の人生の方が長いことの方が多いです。
介護のために離職してしまうと再就職が難しくなり、その後の人生に大きな影響を与えることも少なくありません。
介護で悩んだ時には、自分1人で抱え込まず周りに助けを求めましょう。
1人で悩むよりも周囲の協力を得ることで、視野が広がり、具体的な解決策が浮かぶこともあります。追い込まれているときの自分一人の視点では見えてこなかった新しい目線で物事を捉えることで解決できるかもしれません。
解決にならなかったとしても、相談し、共感してもらえるだけで気持ちは軽くなります。身近に相談できる人がいない場合には高齢者の生活を支援する総合窓口「地域包括支援センター」もしくは市区町村の窓口に相談するのも良いでしょう。厚生労働省が介護離職を防止するため、介護保険制度と介護休業制度をまとめたポータルサイトもあるのでご活用ください。

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